GREETING XII
 


皆様、本年もご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。
おかげさまで bar fouque は、来年で30周年を迎えることができます。


皆様のこと、お店のこと、この30年を振り返り思うのは、bar とは、
辿り着く場所ではなく、鳥が少しだけ羽を休めるような場所であるということ。
雨に濡れた羽を繕い、渇いたくちばしを潤し、ときに愁い、ときに歌い、
ゆっくりと、ゆっくりと、そしてやがては飛び去ってゆく。


今はもう空いてしまったその席を眺めて感じるのは、淋しさよりも、その方と過ごした、
時の暖かさ。
人生の中のほんの一時、bar fouque で休まれた方々の暖かさが、この店内の灯りに温もりを
与えてくださっているのです。


そうして今日も、広島の夜に灯る。bar fouque は、
これからも変わらず、皆様をお待ち申し上げております。


2018年も、幸多い年になりますように、お祈りしております.